文楽のコロナ対策

投稿者: | 2020年9月11日

公演中止が続いていた人形浄瑠璃文楽の公演も再開のめどが立ってきたようです。

本公演について、東京では9月から、大阪でも10月からの再開を予定しているとのこと。

これに先立って、太夫が発する飛沫の飛翔実験というものがあったそうです。

要するに、太夫がうなるとどのぐらいツバキが飛んでいるのかと言うことを科学的に実証しようとするものですね。

「大阪市立大の掛屋弘教授(臨床感染制御学)の協力を受け、特殊なレーザー光線で測定したところ、太夫が語る際には口元から前方1メートル程度の飛散が見られた」そうです。

これを受けて劇場では、「太夫・三味線が座る床近くや最前列の客席の販売を取りやめ、最低2メートル以上の距離を確保すること」という対策を取るとのことです。

また、「太夫・三味線の演者同士も1メートル以上の間隔を空ける」ということですので、ほぼエンターテイメント方面のコロナ対策としては完璧な対応なのではないでしょうか。

また、3人が一体の人形を操る人形遣いの密状態については、実験の結果では飛沫の影響はほとんどないことがわかったそうです。

ただし、念のために特製のフェイスシールドを着用しての出演となるとのこと。これもまた、万全の対策を期しての再開ということになりそうです。

「人形も加えた本公演としては、9月の東京・国立劇場公演(5~22日)から再開。本場である大阪・国立文楽劇場では、4月や夏の本公演が中止となったが、錦秋公演(10月31日~11月23日)から再開する。感染予防対策として、従来の2部制とは異なる3部制を採用。1部(午前10時半開演)は近江が舞台の「源平布引滝(ぬのびきのたき)」、2部(午後2時開演)は「野崎村」と「釣女(つりおんな)」、3部(午後6時開演)は「本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)」を上演する。」
参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/d48fefd775635b2c7c9a99b078c206d21bc1856f