原作は吉川英治の『新・平家物語』。
1993年に放映された人形劇ドラマの再放送です。
1本20分の全57回という大河人形劇。
リアルタイムでは、見てもいないどころか、まったくその存在を知りませんでしたが、名作の再放送と話題になっていたので、NHK+で追っかけ再生をしています。
目を見張るのは、人形劇としてのクオリティーの高さ。
人形の質感や動きに至るまで、とても素晴らしい作品となっています。
それに比べて、ドラマとしての演出のクオリティーは、30年前のセンスといったところでしょうか。
エピソードを仕立て方や、効果音、エンディングテーマの選び方など、いちいち昭和の時代劇を思い起こさせるようなものになっているのがちょっと残念です。制作年代としては平成だけど。
声優チームもリアルな俳優を配しているのですが、やはり現在のアニメ声優たちの演技とは異なっていて、聞き覚えのある有名俳優さんたちのセリフがちょっと芝居がかかりすぎているなぁと思うところも多々ありますね。
ただ、やっぱり原作の吉川版『新・平家物語』がおもしろいので、ついつい引き込まれていってしまいます。
その点では、人形劇ながら劇画タッチだといえるかもしれません。