ベンツに載った文楽人形は“救世主”になれるのでしょうか?

投稿者: | 2018年2月23日

 
朝日新聞デジタルの記事に、橋下元大阪市長による改革のあおりを受けたと言われている国立文楽劇場の現状がありました。

 

橋下流、文楽・教育に競争原理 補助金見直しの行方は

 

記事では冒頭で、JR大阪駅に隣接する大型商業施設グランフロント大阪のショールームに、人形浄瑠璃文楽の公演「うめだ文楽」の宣伝のためのラッピングがされた590万円のオープンカーが陳列されたという話題を紹介。

どんなラッピングだったのかというのは、こちらのリンク先の写真を参照してください。
https://kansai-sanpo.com/bunraku-car/

このラッピングカーの陳列も、補助金カットによる民間企業支援の事例と言うわけです。

こうした民間の支援のほかに、皮肉にも橋本元大阪市長が騒いでくれたおかげで、国立文楽劇場の年間来場者も増加。6年連続で10万人を超えていると言う状況。

しかし、大阪市側も、個別通公園の事業費は新車をするが、特定団体への運営費は出さないと言う方針を堅持。文楽協会への補助金は全廃されています。

こうした状況に対して、文楽協会側も、職員を13人から9人に減員。このほかに大阪大学の研究者などからの寄付金3000万円などで凌いでいるとのこと。

とはいえ、黒字化は難しく、基金を取り崩して運営費に充てるという状況は変わっていないと言うことなのです。

文楽協会の基金とは演者の育成等を目的としたもので、これを取り崩すと言う事は援助に対するマネジメントや地方公共に不具合をきたす恐れが出てくるということです。

注目度が高まりながらも、運営状況はほとんど改善していないという文楽協会の現状が浮き彫りになっているのではないでしょうか。

心配です。