この記事をざっくり説明すると……
the能ドットコムの演目事典に「熊坂」がアップされました。
サマリー
東へ向かう旅の僧侶が、美濃国の青野ヶ原でひとりの僧から「きょうはある人の命日」という話を聞きます。
不審に思いながらも、名も知らされぬままその死者の回向を弔って持仏堂に入ると、そこには仏具類ではなく武具が置かれていて驚きます。
やがてその僧の姿は消え、旅の僧侶は不思議に思って土地のものに尋ねると、熊坂長範という人物のことを教え、弔うように勧めます。
ふたたび旅の僧侶の前にその熊坂長範が現われ、黄金を強奪しようとしたときに牛若に返り討ちにあったことを告白。再度、旅の僧侶に弔いをたのんで消えていった──というお話です。
ポイント
義経のエピソードながら登場せず、盗賊と僧侶の会話で成り立つ夢幻能の構成。
「幽霊熊坂」とも呼ばれているそうです。