大阪・中央区の国立文楽劇場で、文楽の体験教室が開催されるというニュース。
開催日は7月17日。午後2時から2時間程度で、義太夫節の語りや三味線の演奏、人形操作の基礎を教わるというもの。
対象は、中学生以上文楽では後継者育成として2年間の養成制度を設けているが、前年度は開始以来初の応募者ゼロとなりニュースになっていた。
これまで舞台鑑賞教室はあったが、より踏み込んで文楽を体験してもらおうと、初めを行なうもの。
いや〜、もっと早くやるべきだったと思うが、見て覚えるという世界ゆえ、“お試し”などという譲歩を許さない空気感があったであろうことは想像できる。
しかし、観て憧れが芽生えるのはもちろん、実際に声に出したり楽器に触ったり人形をいじったりという五感の興味に訴えることの効果に比べれば違いは一目瞭然。
プロの楽器演奏者は幼児期からレッスンを始めるのが当たり前だし、学校の部活や文化祭などをきっかけに、音楽活動や芝居への道へ進むことも多いことを考えると、選択肢の多い今日でまったく異世界である文楽を知って興味をもつなんて、マンガのように転生でもしなければ期待できるのだから、体験教室はようやく可能性の扉の前に辿り着いたといったところかもしれない。なにわともあれ、やってみなけりゃ始まらない、といったところかな。
